<シンクロナイズドスイミング:ジャパンオープン兼日本選手権>◇3日目◇4日◇東京辰巳国際水泳場◇チーム・テクニカルルーティン(TR)◇日刊スポーツ新聞社後援

 日本代表が92・245で首位に立った。世界最終予選と同じ演技だったが、本間三和子シンクロ委員長は五輪本番でのメダル争い参戦に向け、後半部分の構成変更の考えを示した。今回招聘(しょうへい)した五輪でジャッジする外国人審判2人の日本の演技への評価も参考にしていく。

 五輪切符を手にした日本チーム演技のお披露目だったが、主将の小林は「隊形が大きくなったり小さくなったり、まっすぐじゃなかったり。速さ、躍動感もまだまだだと思う」と、TRのテーマ「嵐」の表現不足に反省を口にした。

 ロンドン五輪で採点するフランス、スペインの審判2人を招聘。五輪では全体を通しての完遂度は一括採点されるが、今回は13年から採用の可能性がある規定要素別に細かく採点する方法で「点は低くなる」と本間委員長はいう。フランス審判は5要素すべて8点台半ば。「芸術への考えの違いか、フランスはいつも厳しい」と本間委員長は苦笑いし「理由を聞くことで今後の参考になる。TRの後半は手を入れる。難度を下げず目立つようにしたい」と、この日の演技を見て、再構成の考えを示した。

 最終日のFRのテーマは「摩訶(まか)不思議ワールド」。世界最終予選でウクライナを振り切った。「メリハリをつけて、緩急のある泳ぎをしたい。自分たちの体を大きく表現する」と小林。五輪審判の目を引きたい。【赤坂厚】