<ラグビー・国際親善試合:日本18-20マオリ・オールブラックス>◇8日◇第2戦◇東京・秩父宮ラグビー場

 日本代表が、マオリ・オールブラックスに惜敗した。18-15の後半37分にトライを許して逆転されたが、同7分にスクラムで認定トライを奪うなど、得意のFW戦で圧倒した。来年9月開幕のW杯イングランド大会に向けて着実に進歩していることを示した。試合はテストマッチではなく、日本は「ジャパン・フィフティーン」として対戦。今後は欧州に遠征し、15日にルーマニア、23日にグルジアと対戦する。

 進化した日本のFW陣が、敗戦の中で輝きを放った。5-15と劣勢で迎えた後半7分、スクラムで守備を粉砕した。ゴール前で組むと、じりじりと押し込む。耐えられなくなった相手スクラムが崩れ、強さを印象づける認定トライを奪った。ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)が「世界ランク6~7位の実力を持つ」と認めるマオリ・オールブラックスに対し、真っ向勝負でFW戦を制圧した。

 ジョーンズHCは12年4月の就任以来、ボールを保持して試合を支配するラグビーを掲げてきた。それには接点やセットプレーでの強さが欠かせない。代表合宿では、FW陣は朝6時からウエートなどに励む。初出場ながらフル出場したプロップ稲垣は「相手は(第1戦から)スクラムを変えて体重を乗せてきたが、それでも上回れた」と胸を張った。またこの日はラインアウトでもボールを奪った。約2年半の間に重ねた練習が、実を結びつつある。

 さらに今春、元フランス代表のダルマゾ氏がスクラムコーチに就任。同じ方向に力を集めるため、より低く組み、スクラムをずらされても真っすぐ押せる足の位置を体に染み込ませた。組む際にジャージーのどこをつかむか、前の選手のどこに体を当てるかまで研究。進化したスクラムは、マオリ・オールブラックスにも通用する武器になった。

 「今やっていることはすべてW杯のため」。ジョーンズHCの口癖だ。開幕まで残り約11カ月。この日の結果は惜敗だが、日本は確実に前進していることを証明した。【岡崎悠利】