大相撲時津風部屋の序ノ口力士時太山(ときたいざん=当時17、本名斉藤俊さん)暴行死事件で、傷害致死罪に問われた元親方山本順一被告(59)の論告求刑公判が14日、名古屋地裁(芦沢政治裁判長)で開かれた。検察側は「事件の首謀者で、共犯の兄弟子よりも刑事責任ははるかに重い」として懲役7年を求刑した。

 弁護側は最終弁論で執行猶予付きの判決を求め、結審した。判決は5月29日。

 検察側は論告で「斉藤さんが相撲部屋から逃げたことなどに憤慨し、その怒りの感情のまま被害者を痛めつけて懲らしめようとした」と指摘。「ぶつかりげいこは通常の範囲を逸脱しており、相撲部屋の親方としてあるまじき動機で悪質」と述べた。

 弁護側は夕食の際の暴行について「兄弟子らが独自の判断で行った」と主張。ぶつかりげいこも「正当性、必要性があり、痛めつける目的はなかった」と述べた。

 山本被告は最終意見陳述で「頭を下げて、おわびすることしかできない」と謝罪した。

 論告などによると、山本被告は兄弟子ら(執行猶予付き有罪判決確定)と共謀。2007年6月25日、夕食の席で斉藤さんをビール瓶で殴った後、兄弟子に指示して斉藤さんを木の棒で殴るなどした。翌26日には、約30分間ぶつかりげいこと称して斉藤さんを土俵にたたきつけ、金属バットで殴るなどして多発外傷性ショックで死亡させたとしている。