「全国のファンの皆さまに申し訳ない」。暴力団と交流があった男性が取締役を務める建築会社から、愛知県の寄宿舎用に土地を購入した境川部屋。境川親方は23日午前、その寄宿舎で記者会見し、厳しい表情で何度も頭を下げた。

 愛知県扶桑町の住宅街一角にあるプレハブ2階建ての宿舎は、建築会社とは数十メートルの距離だ。

 境川親方は早朝のけいこを終え、黒のスーツにネクタイ姿で弁護士に付き添われて報道陣の前に。野球賭博問題で所属力士の豪栄道関らが謹慎、自身も謹慎中の親方。

 「取締役が暴力団と交流があるとは知らなかった」と話し、時折額の汗を手でぬぐい、唇をかみしめた。会見の最後には約10秒間、深々と頭を下げた。

 近所に住む男性(80)は「問題が多すぎて、大相撲への関心が薄くなった。相撲が信じられないようになった」とあきらめ顔で話した。