大相撲九州場所(11月9日初日・福岡国際センター)で史上最多に並ぶ32度目の優勝を狙う横綱白鵬が31日、福岡県篠栗町の宮城野部屋で理想に掲げる「後の先」の立ち合いを試した。

 大横綱双葉山が極めたもので、一瞬遅れて立つように見えながらよく見て自分の体勢に持ち込む。

 幕下相手に動きを見極めるように少し遅れて立ち、素早く右を差した。稽古後に指摘されると「何で分かったの」と笑みを浮かべた。

 本場所で取り入れるのは来年初場所以降になる。「目標を達成しなければ、ああだこうだ言われるだろう。(32回達成後に)『後の先』に切り替えることで周りも認めてくれるのでは。次のステップにいくには準備しておかないと難しい」と先を見据えた。