日本相撲協会のアンチ・ドーピング委員会で中心的な存在である慶大教授の大西祥平委員が、体調不良により委員を退任する考えを持っている。同委員会の委員でもある相撲診療所の吉田博之所長が19日、明らかにした。吉田所長は「このままの状態が続けば、委員を辞める可能性があるだろう」と話し、治療の長期化が予想される大西委員が後任の人選に入る意向を示したという。アンチ・ドーピング委員会は2日に予定した会合を、大西委員の欠席を理由に中止した。同委員が退任すれば、角界のドーピング検査導入への作業は大幅に遅れるとみられる。