大相撲の新大関鶴竜(26=井筒)が、井筒親方(元関脇逆鉾)から元横綱栃錦を理想像に挙げられた。2日、東京・墨田区の時津風部屋へ出稽古。申し合いの時、鶴竜に「闘志、ファイト!」と声をかけた同親方は「普段はおとなしくても、土俵で燃えるタイプの栃錦関みたいになったらいい」と期待した。「マムシ」の異名を持ち、巨漢でなくとも業師でならした元横綱にイメージを重ねた。

 土俵上での気力アップを指摘された鶴竜は「親方の言う通りだと思う。あまりに落ち着いて相撲を取ろうとしすぎた」と受け止めた。栃錦のビデオは見たことがある。「しぶといですよね。あれだけの相撲を取れるのはすごい」と栃若時代を築いた先人に思いをはせた。

 この日は幕内臥牙丸、朝赤龍らを相手に23勝1敗。夏場所(6日初日、両国国技館)へ向け、仕上がってきた。