阪神対ヤクルト 7回表ヤクルト2死一、二塁、バレンティンから三振を奪い笑顔を見せる藤川(撮影・上田博志)
阪神対ヤクルト 7回表ヤクルト2死一、二塁、バレンティンから三振を奪い笑顔を見せる藤川(撮影・上田博志)

阪神が接戦をモノにして連勝を飾った。これで貯金2。日刊スポーツ評論家の桧山進次郎氏は、7回に登板した藤川の21球による無失点投球を勝敗の分岐点に挙げた。

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阪神にとっては連夜の1点差勝ちになりました。派手に打って勝つというより、粘って、粘って、最後は競り勝つというのが、このチームの勝ちパターンだと思っています。

なかでも「さすが」と思わせたのは、7回の1イニングを無失点に抑えた球児(藤川)の21球でした。ヤクルトが上位打線に回ってきたところで、ゲームの流れを引き寄せた形でした。

同点の7回。1死から坂口、青木の連打で一、二塁。続く山田哲、バレンティンを連続の空振り三振にとるわけですが、相手打者からすれば、1球も打てる球はなかったといえます。

7回裏の攻撃では、3番糸井の適時打で勝ち越した。その前の3打席はチャンスに凡退しましたが、あそこで1本が打てるところが、ベテラン糸井の真骨頂です。

続く4番大山は左前打で左翼手バレンティンの拙守をみて三進し、糸井が長駆ホームイン。相手のスキを突いた当たり前の判断をした走塁だったとはいえ、常にこういった姿勢を積み重ねていくことが必要です。(日刊スポーツ評論家)

阪神対ヤクルト ヤクルトに勝利しお立ち台でガッツポーズする、左から藤川、糸井、ドリス(撮影・前田充)
阪神対ヤクルト ヤクルトに勝利しお立ち台でガッツポーズする、左から藤川、糸井、ドリス(撮影・前田充)