8回裏中日2死一塁、ジョンソンはアルモンテに中越え適時二塁打を打たれ失点する(撮影・加藤哉)
8回裏中日2死一塁、ジョンソンはアルモンテに中越え適時二塁打を打たれ失点する(撮影・加藤哉)

ジョンソンが3連打を浴びるのは初めてじゃないかな。阪神にとってはそれほどショックな負けだ。私がジョンソンに言いたいのは「細工するな」ということだ。クイックで投げたり、ゆったり足を上げたりしてタイミングを外そうとしているが、相手もこの時期になると相当研究しているからもう通用しない。今日も打たれはしたけど、真っすぐが走っていて中日の打者が窮々としていたし、パワーカーブもキレ味抜群。しっかり自分のタイミングで投げれば、簡単には打たれないし打者も嫌なはずだ。

この日は2死から大島を出して足を警戒するあまり、より自分のリズムで投げられなかった。そこで前の打席で本塁打を放って気分のいいアルモンテと、3安打していたビシエドに回したことも不運だった。初めて途中降板させたのだから、首脳陣がしっかりフォローしてあげないといけない。ジョンソンが一番ショックだろうし、傷が浅いうちに手当しないといけない。

阪神にすればアルモンテとビシエドの3、4番にやられた試合だった。2人8打席で6安打4打点。対して阪神は3番糸井と4番大山で8打席1安打1打点。2人の結果がそのまま勝敗を分けた。クリーンアップが打てば勝つ、打たなければ負ける。しかも今の中日には、走者を出してアルモンテに回せ、ビシエドに回せというムードがある。そして2人が結果を出すから5連勝という、いい流れができる。阪神とは対照的だ。

長いシーズン、必ず踏ん張り所がある。阪神は昨年もこの時期から失速したが、今年も今がまさにその時だろう。つまり、夏場の踏ん張りだ。強いチームはスタミナも必要な夏場に白星を重ねていく。巨人が独走しているが、2位以下は大混戦。阪神はひとつ負けてもしっかり取り返して連敗さえしなければ、上位に食らいつける。16日先発の松坂にどう立ち向かっていくか、打線の奮起が重要だ。

8回裏中日2死二塁、降板しベンチへ引き揚げるジョンソン(中央)と厳しい表情を見せる矢野監督(左)(撮影・加藤哉)
8回裏中日2死二塁、降板しベンチへ引き揚げるジョンソン(中央)と厳しい表情を見せる矢野監督(左)(撮影・加藤哉)