-阪神が最下位ヤクルトに行く手を阻まれた。対戦別カードでもっとも相性の良いチームに競り負けたのは痛い。

吉田 ここにきてCSに進むことがだんだん厳しくなってきたが、その可能性が完全に消えたわけではない。延長10回のドリスも勝負にいって打たれたのだから仕方がないですわ。ただ大事なのは、この1敗をずるずると引きずらんことです。そのためには今こそチーム一丸になることです。

-先発秋山が序盤で4点を献上したが、打線が4回までに同点に追いついた。しかし、安定感のあるリリーフ陣がつないだ5回以降は、ヤクルトから再三チャンスをもらったが、結局は得点に至らなかった。

吉田 チームとしては粘り強く戦った末の負けだった。ここから下を向かずに力を出し切らせるのは、ベンチの手腕にかかってくる。矢野監督もここまで苦労して戦ってきた。さえたところもあったし、反省すべき采配もある。例えばセンターライン確立においてはショートストップの起用に迷ってきたのがうかがえる。また残念ながらここ数年のことだが外国人に恵まれなかった。その他いろいろありましたな。でもソラーテがいなくなってすっきりしたし、最終コーナーでチームを奮い立たせてほしいものです。

-阪神の立ち位置は、3位広島が勝ったことで、非常に苦しい状況に陥った。

吉田 相手のことはどうでもよろしいわ。一戦必勝ですから。そのカギを握るのは木浪、近本の2人でしょう。この1、2番を中心に、矢野監督はチームに力を発揮させてほしい。最後まであきらめずに戦えば、また何かが見えてくる。勝負はげたを履くまでわかりませんで。【取材・構成=寺尾博和編集委員】

矢野監督(中央)はヤクルトに敗れスタンドにあいさつする(撮影・上山淳一)
矢野監督(中央)はヤクルトに敗れスタンドにあいさつする(撮影・上山淳一)