広島ヘルウェグが見事なワンポイントリリーフを見せた。8回に村上の35号ソロで3点差に広げられ、なお2死三塁の場面で登場。代打バレンティンを、最速155キロの直球と130キロ程度のスライダーのコンビネーションで投ゴロに仕留めた。

バレンティンはカウント2-2から内角高めに食い込む153キロに対し、半分腰をひいたような打撃で凡退した。ヘルウェグは、長身から長い腕をダイナミックに使って投げるタイプ。ボールが抜け気味に来そうな感覚があり、右打者は恐怖感を感じるはずだ。

CSに向け、広島はリリーフ陣を整備する必要がある。この日レグナルト、中田、遠藤を降格し、ヘルウェグと島内を上げた。昇格したヘルウェグのワンポイント起用には、ポストシーズンで使えるかどうかのテストの意味合いもあったはずだ。

そういう意味で、ヘルウェグは使える。昨年も日本シリーズの秘密兵器として4試合に登板し、ソフトバンク打線に1本の安打も許さなかった。今年はCSから戦力として計算できる。(日刊スポーツ評論家)