日本ハムの加藤貴之投手は中4日の登板だった。前回登板の球数は74球と少なかった。とはいえ、中4日は負担がかかるが、自分のスタイルを変えずに、いつも通りの投球ができていた。

象徴的だったのは6回2死一、二塁の場面。5番阿部には初球フォークで内野安打となった。この試合でよく決まっていたフォークを相手もそろそろケアするころだったが、しかるべき高さに投げたので、内野安打ですんだ。あれが少しでも浮いていれば、外野に抜けていた。

満塁のピンチとなり、続く6番木下に対しても、追い込んでからあえてフォークを投げた。打ってもゴロにしかならない高さに投げたので、遊ゴロに打ち取ることができた。いかに制球が大事かということを証明したゲームだった。

気になったのは4回無死二塁で走者清宮、打者野村の場面。エンドランをかけたが、野村が空振りで清宮は三塁でアウトになった。カウント2-0で、ストライクを入れてくるだろうから、エンドランをかけやすい場面ではあったが、無死二塁で序盤でのエンドランにそれほどのメリットがあるか、疑問を感じた。その意味はおそらく各選手にこういった場面でもサインが出るので準備をしておいてほしいというメッセージだと思う。采配を指摘したくはないが、最悪の形になったので触れざるを得なかった。

交流戦は8勝10敗の借金2で終わった。セ・リーグの上位のチームにも互角に渡り合えたといえる。攻撃でも守備でも勝負どころでどう踏ん張れるかが勝負の分かれ目になる。例えば攻撃では狙い球、バッテリーであれば相手打者がどういう打撃をするのか、そうした考え方の部分で差がでただけで、どんな相手でも戦っていける土台は築けた。(日刊スポーツ評論家)

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