コロナ禍に加え、主力選手の故障離脱などソフトバンクは7月に入って今季初の5連敗を喫し、首位ながら2位西武にゲーム差なしまで肉薄された。球宴までの残り8試合。日刊スポーツ評論家の浜名千広氏(52)は、厳しいチーム状況の中でチーム浮上のキーマンにキャプテン柳田悠岐外野手(33)を挙げた。開幕から数字的にも低空飛行が続く主砲だが、苦境の今こそキャプテンシー発揮に期待を寄せた。【取材・構成=佐竹英治】

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-ソフトバンクは日本ハム、オリックスの2カード連続で負け越し。今季初の5連敗も喫して2位西武がゲーム差なしまで肉薄してきた

浜名氏 コロナ陽性者や、又吉、三森、中村晃の故障離脱などあってチーム状況は苦しい。昨年もそうだったが、故障者が多く出て若手の台頭に期待した。「世代交代」と言われながら、なかなか若い選手が出てこない。今はリチャード、野村大が1軍に残ったが、チームはピンチでも自分たちにとってはチャンス。もっとギラギラした姿で臨んでほしい。首脳陣が「我慢してでも、試してみよう」と思わせるような姿を見せ続けてもらいたい。

-エース千賀で5連敗を止めたものの、打線は低調。5連敗中は2得点が最高で、ここ10試合を振り返っても平均2・6得点。打線でカギを握るのは?

浜名氏 やっぱり柳田でしょう。チームが苦しい、こういう時だからこそ自分の状態も上げて打線をけん引してもらいたい。

-コロナ陽性だったデスパイネがチーム復帰。オリックスの2戦目(13日)から柳田はそれまでのDHから右翼の守備に入って4番を務めている

浜名氏 やっぱり柳田は守らせる方がいいと思う。これまで左肩の不安や、首痛などで指名打者での出場が多かったが、守備に入ることによってオーダーの組み方もあるが、柳田の今後にも大きな影響があると思う。今年10月で34歳になる。特に野手にとって34、35歳の時期をどう乗り切るか、というのはものすごく重要。選手寿命にもかかわる大切な時期で、守備につかなければ体力的にも弱くなる。肉体的にも疲労はあるだろうが、キャプテンでもある柳田の攻守両面での奮起に期待したい。

-柳田は2日の西武戦(ベルーナドーム)から4番に座り、10試合で39打数14安打、打率3割5分9厘、5打点と調子は上がっているが、通算では打率2割6分5厘、10本塁打。まだまだ物足りない

浜名氏 これまでの柳田の打撃からすれば、さびしい数字。柳田は言葉とかでなく、技術、プレーで引っ張るタイプ。キャプテンとして「打って、守って、走って」という姿を見せつけてもらいたい。打撃面では開幕からいろいろと試行錯誤している。インパクトでの左手のかぶせが強く、打席での構えも両膝を曲げる角度が深いのが気になるところだが、開幕前には40発を公言していだけに、有言実行を期待したい。セ・リーグ首位のヤクルトは打線を主砲村上がけん引。ホークスもしっかり柳田が「核」として苦境を乗り越えてもらいたい。(日刊スポーツ評論家)

柳田悠岐(2022年4月10日撮影)
柳田悠岐(2022年4月10日撮影)