阪神が完封勝利を飾った。先発の大竹耕太郎投手(29)が無失点のまま6回突入直後に緊急降板したが、救援陣が3点リードを守り切った。日刊スポーツ評論家の鳥谷敬氏(43)は予期せぬアクシデントが生んだ2つの収穫に注目。夏場に向け、ブルペン陣の強化に太鼓判を押した。【聞き手=佐井陽介】
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阪神は大竹投手の緊急降板というアクシデントを乗り越えようとした結果、図らずも2つの収穫を手にしました。特に大きいのはネルソン投手の台頭です。3点リードの8回に登板し、先頭から2者連続安打を浴びながら無失点。投球内容にも計算が立ち始めました。ブルペン陣は頭部にライナーを受けた石井投手が離脱する中、右のセットアッパーを欲している状況。ネルソン投手にめどが立てば、やりくりが一気に楽になるのは間違いありません。
ネルソン投手は右打者の外角低めに直球とチェンジアップを出し入れできており、スライダーやカットボールもストライクゾーンに投げ込めていました。1軍昇格直後は制球が定まらず、カウントを悪くして直球を痛打される場面もありましたが、日に日に投球内容が向上しています。先週の仙台で藤川監督に聞いたところ、イニングまたぎした時に出力が上がったとのこと。投げれば投げるほど状態が上がっていくタイプなのかもしれません。
この日は大竹投手が6回に2球投げたところで指がつって降板。アクシデントがなければ長いイニングを投げていたはずです。そうなれば6回に桐敷投手、7回に及川投手をつぎ込む必要もなく、ネルソン投手の出番はなかったかもしれません。阪神からすれば予期せぬ形で「ネルソン投手は勝ちパターンでも使える」と収穫を得られた形です。
6回に緊急登板した桐敷投手は3者連続で空振り三振を奪う快投。ここ最近はなかなか空振りを取れないマウンドも目立っていましたが、この日は打者がだいぶ手前でバウンドするスライダーを振るぐらい、直球を速く感じさせていました。これから中継ぎ投手が何枚でも欲しい夏真っ盛りに突入します。ネルソン投手と桐敷投手の投球は何よりの朗報と言えるでしょう。(日刊スポーツ評論家)




