ここまでの阪神の戦況は、開幕前に予想した通りで順調そのものだ。なぜそう見えるのかというと、もっとも大きいのは、主力メンバーが固定されているからに他ならない。
セ・パ両リーグを見渡して、1番から5番まで毎試合同じ顔ぶれなのは、阪神が唯一。23年の岡田監督から続いていることで、それ以外のチームはコロコロと打順を変えながら戦っている状況だ。
少なくとも固定された打線の上位5人は、自分が置かれたポジションの役割を理解しているから仕事がしやすい。それが開幕から2勝1敗ペースで滑り出したチームの安定感につながっている。
阪神が優勝するためにカギを握るのは、対巨人の戦いになるかもしれない。開幕カードだった東京ドームの3連戦、そして終盤にひっくり返された甲子園での初戦を含めた4試合を見てそう感じた。
岡本が抜けて、戸郷も不調で、戦前は大方が「大丈夫か?」という印象が強かった。だが田中将、則本が何勝するとかでなく、この2人が先発ローテーションを1年間守ることができれば下馬評は逆転する。
巨人は新戦力の松本、ルーキー竹丸、新外国人らの加入で、昨年から明らかにチームは変貌を遂げた。その“空気”がペナントレースの流れを変えることは十分に考えられる。
阪神は14日の巨人戦で1点差負けを喫した。開幕不在だった大勢、マルティネスが後ろに控える手ごわさが証明された一戦で、今後も僅差の展開を左右するはずだ。
ヤクルトは池山監督になって、若手の抜てき、バントをしない戦法など、昨シーズンまでとは戦い方が変わった。監督交代がチームに刺激を与えているから、真の力が分かるのは、6月以降だろう。(日刊スポーツ評論家)




