阪神は中8日で立てた先発高橋が、6回1/3を6安打2失点に抑えた。ストレートは本調子でなかったが、持ち味のカットボール、シュートを低めの“ゴロゾーン”に集める投球で要所を締めた。

勝ち頭の左腕はオールスター前後にへばっていたから、後半戦はかなり登板間隔に慎重になりながらの起用になっていた。球宴明けは中6日、中10日ときて、このヤクルト戦が中8日の登板だった。

当初は“天王山”といわれた対巨人3連戦のカード3戦目(8月30日)に、中6日で先発させる構想だったのではないだろうか。だが23日のDeNA戦(横浜)で打者走者と交錯したことで間隔を開けたのだろう。

微妙に先発ローテーションを変更した巨人戦に、村上、大竹、才木で3連勝することができた。そして間隔を開けた高橋が期待に応えた。つまり先発が計算通りに勝利をもたらし、地力を見せつけたわけだ。

わたしも経験してきたが、V争いが最終コーナーに突入する「勝負の9月」ともなれば、勝てるピッチャーを中5日、中4日と間隔を詰めてつぎ込むことを視野に入れる。

だが阪神の場合、ここにきて先発の間隔を開けても勝つことができる。そこに豊富なスタッフを抱える阪神の強みがある。もはや戦力的に劣る巨人から追いつかれることもないだろう。

攻撃面は、5回までに4度も先頭打者を出塁させながらもなかなか得点に至らなかった。ちょっと嫌なムードだったが、5回に先制し、続く6回に31号2ランの佐藤が一振りで重苦しさを払拭できた。

また連投が続いた旬の抑え役、工藤を温存できたことが大きかったことも付け加えておきたい。(日刊スポーツ評論家)

ヤクルト対阪神 5回表阪神2死一、二塁、高橋遥人は適時打を放ちガッツポーズ(撮影・鈴木正人)
ヤクルト対阪神 5回表阪神2死一、二塁、高橋遥人は適時打を放ちガッツポーズ(撮影・鈴木正人)