西武栗山巧外野手(34)が5―5の8回2死一、二塁に代打で登場。ロッテ益田から右前に決勝打を放った。

◇    ◇    ◇

 ちゃめっ気あふれるコメントだった。8日のオリックス戦。栗山は7回に代打で犠飛を放ち、開幕8連勝に貢献した。直後、球団広報を通じて出した談話は「栗山、生きています!」。3月30日の開幕戦も代打で二塁打。それ以来、7試合ぶりの今季2打席目だった。後日、コメントのことを聞くと「へへへ」と、イタズラっぽく笑った。俺もいるぞ、というベテランの心の声だった。

 ポリシーである「準備」は、生半可なものじゃない。日常生活から始まっている。「僕は、常に打撃の事を考えています」と断言する。ただ歩いている時でも、体のどこが張っているかを意識している。仲間と食事をしていても、打撃論に熱くなる。居残りで2軍戦に出た時も、若手よりもずっと早くグラウンドに向かった。お立ち台で大歓声を浴びた夜。栗山は、生きている。【西武担当=古川真弥】