プロ初登板初勝利を飾り栗山監督に祝福される吉田輝(撮影・黒川智章)
プロ初登板初勝利を飾り栗山監督に祝福される吉田輝(撮影・黒川智章)

<日本ハム2-1広島>◇12日◇札幌ドーム

日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)がプロ初登板初先発で初勝利を飾った。高卒ルーキーの初登板初勝利はドラフト制以降、2015年の楽天安楽以来4年ぶり19人目の快挙となった。

   ◇   ◇   ◇

吉田輝の気質は、お山の大将だ。今年3月、金足農卒業式で出迎える後輩たちを横目に、学ランのズボンに両手を突っ込みながら、肩で風をきって最後の登校。記者が「よっ、番長。朝からカッコいいね」と後ろから声をかけると、すぐさま両手をビシッと腕を脇に固めて「おはようございます」。上半身を曲げ、元気にあいさつ。TPOを瞬時に見極める能力もエース級だ。

夏の甲子園では、部員にイケメン投票を願ったことがある。同期、後輩、マネジャーからの支持は「1番二塁」菅原天空内野手(現JR秋田)が1番人気。最後に吉田輝に意見を求めると「当然、自分っすね」とニヤリ。隣にいた菅原が「やっぱ吉田ですよ」と“推す”と、両手を広げて「学校では、女の子2人を横に抱えて、いつも歩いていますから」。再び白い歯を見せて、おどけてみせた。

プロ初勝利で、ますます女性人気も高まると思うが、両手に花は、もう封印。グラウンドの一番高い「お山(マウンド)」の大将だけは、まだまだ継続だ。【高校野球担当・鎌田直秀】

卒業式後ピースサインで笑顔を見せる日本ハム日本ハム吉田輝星(左端)。左から大友朝陽、高橋佑輔、JR秋田・菅原天空、打川和輝(2019年3月2日撮影)
卒業式後ピースサインで笑顔を見せる日本ハム日本ハム吉田輝星(左端)。左から大友朝陽、高橋佑輔、JR秋田・菅原天空、打川和輝(2019年3月2日撮影)