<阪神3-2ヤクルト>◇18日◇甲子園

阪神近本光司外野手(24)がヤクルト戦で3安打し、58年長嶋茂雄のセ・リーグ新人最多153安打に並んだ。リーグ単独トップとなる34盗塁目にも成功し、チームの勝利に貢献した。19日の同カードで、一気にミスター超えだ。

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近本は小学5年生の時に「プロの世界」を感じていた。「思い出の深い一日で、今でも覚えてます」。近鉄、阪神でプレーし、現在は天理高監督の中村良二氏から指導を受けたことがある。プロの雰囲気に接し、思いを強くした。「今度は自分が子どもたちに夢や希望を与えられるようになりたい」。

プロ1年目から夢を与える存在になった。小柄でも相手投手に向かっていく姿勢。淡路島の野球少年は、練習終わりに言った。「体が小さくても、プロの世界で活躍できる。テレビに出ている近本選手みたいになりたい」。近本は故郷淡路島で少年に野球を教えるプランを抱いていた。早ければ、このオフにも自らの夢が実現しそうだ。【阪神担当=真柴健】