今年のドラフトで中日吉見一起投手(35)の“後輩”が指名された。ヤクルト2位指名の日体大・吉田大喜投手(22=大冠)だ。

出身校は違うが、中学時代はともに軟式野球で腕を磨いた。年次は違うが吉見は吹田市立片山中、吉田は茨木市立東雲中出身。大阪府内にある中学校の軟式野球部が出場する大阪中学校軟式優勝野球大会に出場していた先輩、後輩にあたる。かつては野茂英雄氏(野球評論家=大阪市立港中)や今季限りで現役引退したオリックス岸田(吹田市立西山田中学校)も輩出している。

「(吉田君のことは)聞いてます。まだ会ったことはないけど、頑張って欲しい。ヤクルトは手本になる投手もたくさんいる。ケガをしないように、(チーム内に)敵をつくらないようにして欲しいですね。僕はケガをしてしまいましたから」。吉見は練習の合間にひとまわり以上年下の右腕にエールを送った。ベテラン右腕は、今季5試合1勝1敗に終わったが、プロ15年目の来季へ向け、11月もナゴヤ球場などで若手と汗を流し続けている。

毎年7月に開催される来年、大阪中学校軟式優勝野球大会は60回記念大会を迎える。ここ数年は約340校6000人近い中学生が出場するマンモス大会になっている。吉見が吉田を気遣った言葉は、中学生たちにも金言になる。大阪の中学校から吉見や吉田の背中を追うプロが、輩出されるのを楽しみにしたい。【中日担当 伊東大介】