ソフトバンク尾形崇斗投手は独特の感性を持つ研究家だ。2年前の入寮時。「野球以外のスポーツの動画を見たりして、トレーニングに取り入れたりします」。

プロ入り直前の冬は母校・学法石川(福島)の練習に顔を出し、暖を取るたき火のまき割りをトレーニングに採用。「おのをきれいに上からまっすぐに振らないと、うまく割れないんですよ」。投球フォームに似た部分を見つけ、夢中になってまきを割った。

現在、繰り返し見る動画がある。「昨年のCSの西武戦で、千賀さんが5回2アウトから秋山さんを空振り三振に取ったインハイの155キロのストレート」と説明。「何これ、と思いました。1ミリも落ちてない感じ。かっこよくて、目標です。毎晩見ながら練習しています」。理想のストレート映像を頭に焼き付け、自身が1軍で活躍する姿を思い描いている。【ソフトバンク担当 山本大地】