ライバルの存在が闘志をかき立てている。広島の3年目右腕山口翔投手(21)は同期入団で同い年の遠藤淳志投手(21)と入団時からしのぎを削ってきた。昨秋、佐々岡監督から「競争をした中で5、6枚目をしっかり勝ち取ってほしい」と開幕ローテーション奪取指令が出され、アピール合戦を続けてきた。

ともに2月の春季キャンプは1軍スタート。山口は実戦で結果を残すことができず、キャンプ中盤で2軍に降格した。一方の遠藤も試行錯誤を続けながら、6月に入り、好投を続けた。大瀬良、K・ジョンソン、森下、床田、九里に続いて、開幕ローテの最後の1枠をもぎ取った。

今月4日、山口は阪神との練習試合(甲子園)に登板した遠藤をテレビ越しに見つめていた。4回1安打1失点(自責0)と好投。「(遠藤)淳志が頑張っている姿を久々にみられた。その次の日から、いつもとは違う感覚というか、負けてられないという強さがすごく出ましたね」。同期の活躍に刺激を受けた。

山口は今年3月にファームに新設された育成強化を目的とする「2・5軍」に所属し、レベルアップに励んでいる。ボールの球速、球威の向上を目的に、ラプソードや映像分析などのデータをフル活用し、より安定したフォームの習得を目指している。昨秋から取り組んでいた2段モーションを3月に封印。ワインドアップのフォームを新たに取り組み、「自分なりのフォームが見つけられるようになってきた」と2段モーションを復活させ、球速も徐々に上がってきているという。

今季のスタートは同級生との競争に敗れ、今は追う立場だ。山口は「悔しいですし、自分も早く追いつかないといけない。刺激をもらっていますし、頑張ってほしいという気持ちもあります…。でもやっぱり負けたくないのが一番です」と闘志を燃やす。「本当に(遠藤の)存在がありがたいですね」。ライバル心を胸に秘め、逆襲の準備を進めていく。【広島担当 古財稜明】

広島遠藤淳志(2020年6月12日撮影)
広島遠藤淳志(2020年6月12日撮影)