<巨人6-1広島>◇14日◇東京ドーム

巨人高橋優貴投手(23)が、1年ぶりの先発で5回2安打1失点に抑え、昨季8月17日阪神戦以来424日ぶりの勝利を挙げた。

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午前7時、高橋はファーム調整中、内海が踏みしめた足跡に重ねるようにジャイアンツ球場の外野を走った。今季、1年目の背番号「12」から、内海が西武に移籍後、空き番だった「26」に変更。プロ入り前に目標に挙げた先輩がかつて、ファーム調整中にルーティンとした早朝のランニングを倣って、1軍で活躍する日を思い描いた。

昨オフ、変更が決まった後に内海に電話した。「気にせずにやれば大丈夫。自分の色に変えて」と背中を押された。さらなる飛躍を誓った2年目。「素晴らしい背番号をもらって、何一つ貢献できてなかった」とケガに苦しんだ。「何かを変えないと」。静かなグラウンドで黙々と汗を流し、はい上がる姿は憧れの左腕と重なった。【久保賢吾】

巨人対広島 1回表広島2死、鈴木誠に投球する高橋(撮影・滝沢徹郎)
巨人対広島 1回表広島2死、鈴木誠に投球する高橋(撮影・滝沢徹郎)