3月から阪神担当となり、半月ほどが経過した。以前は販売局に所属し、新聞の「売り手」側だったが、「作り手」側へと大きく環境が変わった。読者のありがたみを常日頃から実感しつつ、年々減少する紙の新聞に危機感が募る。18日で25回目のバースデーを迎える私だが、物心がついたときにはすでに部数は減少。高校時代に急速にスマホが普及したこともあり、逆風ばかりだ。

ただ、悪いことばかりではない。ネット時代にも日刊スポーツはSNSでも発信している。ツイッター「極トラ・プレミアム」ではさまざまな場面を写真などを交えて投稿。紙面ではなかなかわかりにくい読者からの反応もダイレクトに伝わり、おもしろい。特に、阪神ではルーキーながらに大活躍の佐藤輝明内野手は反響が大きい。オープン戦単独トップの4号を放った際のツイートでは、「末恐ろしい」や「怪物」と感嘆の声があがった。

そんな佐藤輝明内野手の活躍もあり、私も11日付日刊スポーツ大阪版で1面デビューを飾った。その日は東日本大震災から10年。大学時代には関大の社会安全学部で自然災害や社会災害などありとあらゆる安全を学んだ身としては特別な一日だ。入学時にある教授が言った、「想定外は想像するしかない」という言葉が胸に残る。未曽有の大災害と表現された東日本大震災では、津波や原発事故など被害が想定を上回る事態となった。専門家としての苦い経験から発した言葉だった。想定外を予想することは難しいが、想像はできる。2021年でも同じことが言える。

現在、新型コロナウイルスで生活は大きく変化した。こんな世の中がやってくるとは思わなかった。だが、この状況だからこそ明るい未来を想像したい。野球界も観客数の制限があり、現地で見られる観客も報道陣も限られる。苦しい状況だからこそ、たくさんの情報をお届けしたい。【阪神担当 林亮佑】