またもや“番長絡みの超特大弾”を目撃した。5月1日ヤクルト戦(横浜)でDeNAタイラー・オースティン外野手(29)が放った推定飛距離146メートルの超特大4号ソロ。バックスクリーンのスタメン表示部分、1番「桑原」を直撃し、オースティン自身も「メッチャトンダ」と喜んだ1発は、読者の皆さまの記憶にも新しいことだろう。
さて、ハマスタでの超特大弾といえば、三浦監督が現役時代の15年6月3日のソフトバンク戦。「投手三浦」が柳田に浴びた“スコアボード破壊弾”も歴史的?1発として有名だ。実は記者は当時、DeNA担当カメラマンとして、三塁側カメラマン席でこの場面を撮影していた。柳田の体をのけぞらせての豪快なフルスイング。どこまで飛んで着弾したのか打球の行方を見失うほどの1発-。カメラのレンズ越しに見た投手三浦は、いつものように淡々とした表情だったのを記憶している。
「投手」と「監督」として、ハマスタの超特大弾に関わったハマの番長。試合後の取材でも当然、それに関する質問が飛んだ。
-オースティンのホームラン。“なかなか見られない”すごい当たりでしたね
「すごい当たりでしたね。完璧でした。大きなホームランでしたね」
“誘導尋問”にすぐに応じなかった指揮官に、なおも畳み掛ける報道陣
-ちょっと“なかなか見られない”本塁打ですよね
「…僕は打たれましたけどね。それが聞きたいんでしょ?(笑い)。どっかで見たことあるなと思いましたけど…」
三浦監督も当然、報道陣がどんな返答を求めているか心得えており、最後は笑顔で期待に応えてくれた。
開幕から低調が続いたDeNAも、この超特大弾が飛び出した5月からは上昇ムードに乗りつつある。やはりホームランは野球の醍醐味(だいごみ)。これからも多くの取材現場で、流れを変える“歴史的1発”を味わい、読者の皆さまに伝えていきたい。【遊軍=鈴木正章】