<オープン戦:ソフトバンク6ー1巨人>◇9日◇ペイペイドーム

戦力が充実するのは何よりうれしい。ソフトバンクが若手の活躍もあって巨人に完勝。オープン戦4連勝を飾った。サバイバル戦を生き抜くために必死だ。7番三塁で先発出場の井上が8日の試合に続き2安打。途中出場したリチャードも中前適時打を放つなど生き残りへ必死のアピールを続けている。6番一塁で出場したベテラン松田も右方向へ2本のヒットを放った。

4回裏ソフトバンク無死、左前打を放つ井上(撮影・河田真司)
4回裏ソフトバンク無死、左前打を放つ井上(撮影・河田真司)

文字通り三塁争いは「ホットコーナー」と化している。さらにこの日は藤本監督が首を長くして待った新外国人ガルビスがチームに合流。遊撃を中心に内野のポジションをすべてこなすメジャーリーガーの存在は、さらに内野のポジション争いを激化させることになった。ガルビスは全体練習前にサインプレーなどフォーメーション練習に汗を流した。ショートに入って各種サインプレーも無難にこなし、首脳陣も助っ人のレベルの高さを再確認したという。

新入団のソフトバンク・ガルビスは背番号3を披露(撮影・梅根麻紀)
新入団のソフトバンク・ガルビスは背番号3を披露(撮影・梅根麻紀)

11日からの東京遠征(対ヤクルト3連戦)には井上、リチャードらのチーム帯同も決まった。宮崎キャンプから始まった「競争」は、日を追うごとに激しさを増している。戦力不足の開幕不安からすれば、何とも「うれしい悲鳴」だろう。とはいえ、なかなか着地点が見えないのも確かである。考えてみれば監督業は「決断」の連続。人選は慎重に進めなければならないが、チームを形作るためにはそんなに猶予もない。助っ人ガルビスの起用法が大きなポイントになってくる気がしてきた。【ソフトバンク担当 佐竹英治】