ヤクルト小沢怜史投手(24)が6月26日に支配下登録され、同日巨人戦(神宮)で即1軍デビュー。2番手で4回3安打6奪三振2失点と力投し、存在感をアピールしました。登板後には「1軍のバッターにもしっかり通用するボールを投げられているのが分かったので、もっともっと磨いて、もっと活躍できるように頑張りたい」と手応えを感じていた様子。翌27日には先発投手練習に参加。今後は先発として起用される見込みで、横手投げ右腕のさらなる飛躍に期待が高まります。

記者は静岡支局時代に、当時、日大三島高(静岡)3年の小沢選手を取材しています。ドラフト2位指名を受けたソフトバンクとの初交渉を終えると「ストレートに磨きをかけ、アピールしていきたいです。155キロを目指したい」と希望に胸を膨らませ、同校の卒業式では「社会人になる自覚が、一段と強くなりました」と自覚を深めていました。現在はサイドスローに転向。だいぶ髪も伸び、体もたくましくなりましたが、真面目で素朴な人がらは変わらない印象です。

15年ドラフト2位でソフトバンク入団も18年オフから育成契約に。20年オフに戦力外となりヤクルトに育成選手として入団。「ヤクルトに来てからで考えたら、そんなに長くは感じないですけど、育成になってからで考えたらすごい長かったかなと。長かった分、こっからまた絶対やってやるって気持ちが強いです」。苦しい時期も支えてくれた両親には「(支配下契約を)連絡したときもすごく喜んでくれていた。もっともっと恩返し出来るように頑張りたいと思います」と感謝していました。ここまでの1軍登板はソフトバンク時代の2試合と前回登板の3試合のみ。今度は待望の初白星で、恩を返す決意です。【ヤクルト担当 鈴木正章】