愛される人柄がにじみ出る時間だった。オリックス杉本裕太郎外野手(32)は6日に行われた契約更改後、7200万円からアップした300万円の使い道について、直後の取材でこう話した。(金額は推定)

「上がった分、歳も上の方になってきたんで、後輩をご飯に連れて行きたいと思う」。ラオウの愛称で親しまれる選手会長らしく、太っ腹な宣言…。と思った直後、いきなり繊細な一面を見せた。「あんまり誘うのが得意じゃないんで、行きたい人は連れて行ってって言ってください。結構、年の離れた後輩が今多い。コミュニケーションを図りたいと思ってるんで。断られるのが怖いんで、後輩から言ってきてほしいです」。あまりに素直な言い方に、自然と笑いがこぼれた。

誰か声をかけて来た人はいないのかと聞かれると「元が『また行きましょう』みたいな感じで言ってきたのと。友哉(森)も『いつ飯に連れて行ってくれるんですか?』みたいな感じで言ってくれるんで。そういうのはうれしいですね」と、本当にうれしそう。今年FA移籍で加入した森は、シーズン途中に「猫をかぶっている」と話していたが「まだ猫かぶってると思うんで。今度ユニバ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)でも一緒に行こうかなと思います」とほほえましいシーンを想像させた。

サービス精神旺盛な姿は、写真撮影でも。会見場に入る際、カメラマンが待機しているのを見るやいなや、ガッツポーズで“入場”。代名詞の「昇天ポーズ」での撮影が終わった後、少し上から撮りたいというカメラマンの要望にも応えた。カメラマンが乗る椅子の準備を待つと、1人1人の「こっちお願いします」に、丁寧にカメラ目線。「過去イチ長かったなあ」のツッコミに自然となごやかな空気に包まれた。契約更改直後の約20分間。チーム屈指の人気者の愛され力を実感した時間だった。【オリックス担当=磯綾乃】

右手で拳を作り会見場に入るオリックス杉本(2023年12月6日撮影)
右手で拳を作り会見場に入るオリックス杉本(2023年12月6日撮影)