大谷翔平投手(29)と山本由伸投手(25)が今季から名門ドジャースに加わった。世界一を目指し、共闘する仲間たちを紹介する。
昨年の9月末、ウィル・スミス捕手(28)は、大谷翔平のドジャース移籍を熱望していた。「世界一の選手なんだから当然、僕らは欲しい。もちろん投球も受けてみたいし、彼のような選手が打線の中軸にいたら、面白くなるよ」。前年までにア・リーグとの交流戦で、大谷と投打で対戦したことがあり、トップレベルの二刀流の能力を目の当たりにした。配球における駆け引きの面でも「賢い」と評し、野球IQの高さも体感している。
19年にメジャーデビューし、当時は前田健太の女房役も務めた。打者に専念する大谷とは来年以降となるが、山本由伸とのコンビで日本人選手とバッテリーを組むのは5年ぶり。昨オフにドジャースが山本と交渉の席についた際には、フリーマン、大谷、ベッツらとともにスミスも参加していた。3日のファン感謝デーでは、山本について「交渉の時にランチして話したけど、彼のことをもっとよく知れるのはいいね。(日本語は)まだ勉強していないけど、少しやっていきたい」と、日本語の習得にも意欲を見せていた。
投球を受けてから二塁までの送球タイムは1・91で、昨年のナ・リーグでは8位。打力もあり、3年目の21年から正捕手として130試合に出場し、自己最多の25本塁打をマークした。昨年は119試合、打順3番で起用されたが、今季はDHで大谷が3番に起用される見込みで、下位打線に回る可能性が高い。
攻守でバランスのとれた捕手だが、名前のインパクトも強い。「バッドボーイズ」や「メン・イン・ブラック」で有名なハリウッド俳優のウィル・スミス(55)と同姓同名。かつて、俳優のスミスが出演していたスナップチャットの配信「Will From Home」にドジャースのスミスが映像でサプライズ出演し、夢の競演が実現した。ゲストだったドジャースファンの少年を驚かせ、話題を集めた。
また、20年には「ウィル・スミスVSウィル・スミス」も実現した。ナ・リーグ優勝決定シリーズでブレーブスと対戦。当時、中継ぎで活躍していたブレーブスの左腕ウィル・スミスから、スミスが逆転3ランを放って勝利に貢献した。両者は前年のレギュラーシーズンで1度だけ対戦していたが、ポストシーズンで同姓同名対決が実現したのは史上初の珍事だった。
日本人選手の女房役は、注目度が高まる。大谷と山本、スター選手2人の相棒となればなおさら。今年以降、より一層スポットライトを浴びるのは、俳優でもなく、投手でもない、捕手のウィル・スミスだ。【斎藤庸裕】
◆ウィル・スミス 1995年3月28日、米国ケンタッキー州生まれ。16年にドラフト1巡目でドジャースに指名され、19年5月28日、メッツ戦でメジャーデビュー。21年から正捕手として起用され、23年に初めてオールスター選手に選ばれた。178センチ、88キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸855万ドル(約12億4000万円)。
◆バレル% 打球の初速が98マイル(約157・7キロ)以上、打球角度26~30度で打球を放った時を基準(速度が上がれば角度も広がる)とした指標で、統計によると打率5割以上、長打率1.500以上になる確率が高い。このバレルで打つ確率を%で表したのがバレル%。
◆スプリントスピード 1秒に何フィート移動したかを表す走力。2つの進塁時などに採用される。タイムはシーズン上位2/3を平均。
◆大谷のデータ 打者OPS=1・066。平均打球速=94・4マイル(約151・9キロ)。バレル%=19・6%。スプリントスピード=27・8フィート(秒速8・5メートル)。投手直球系の平均球速=96・5マイル(約155・3キロ)。球種割合=スイーパー35・2%、フォーシーム32・8%、カットボール15・7%、スプリット6・5%、シンカー6%、カーブ3・6%、スライダー0・2%。







