ゴールデンウィーク中の4月29日と5月3日の2日間、休みを取って高校野球を観に行った。
【4月29日】
千葉に好投手がいると聞いて春季大会が行われる市原市のゼットエーボールパークへ。
午前6時に都内の自宅を出発。東横線、地下鉄日比谷戦、JR京葉線、同内房線を乗り継いで五井駅へ。8時過ぎに到着したが、球場まで何で行くか。徒歩だと約30分。改札を出て駅前に出ると偶然にも会社の同僚に呼び止められた。息子さん2人を連れて高校野球観戦するという。「ここからバスが出ますよ」と教えてもらい待つこと数分。球場へのシャトルバスに乗ることができた。運転手さんに聞くと20分間隔で終日、2、3台のバスで球場と駅を往復しているという。
直行バスなので10分もしないうちに球場到着。ネット裏に陣取るとシートノックが行われていた。午前9時の試合開始に無事、間に合った。
お目当ては幕張総合の早坂響投手。最速148キロのプロ注目右腕。ところがブルペンに目を向けると左投手が投げている。相手は強豪の木更津総合。早坂投手が先発すると思い込んでいたが予想に反して先発は2年生左腕の須田結太投手だった。
須田投手はさすがに強豪相手に緊張したのか初回、バックのミスなども絡み3失点。ブルペンで背番号1を付けた早坂投手が投球練習。すかさず日本ハムのYスカウトがブルペンへ走る。私も後を追う。しかし早坂投手は登板せず。須田投手は2回にも4点を奪われ計7失点。3回、ついに早坂投手がマウンドに上がった。
いきなり先頭打者から3連打される。1死後犠牲フライ、さらに二塁打を浴びた。スライダーが入らず速球を狙い打たれた。さすがは木更津総合打線。それでも4回は四球の走者を出したものの、三振を奪って無失点に抑えた。2回を投げて4安打3失点、3四球2奪三振。
試合は5回コールド、10-0で木更津総合が快勝した。1時間ほどで試合終了。前方の席に座っていたYスカウトを見ると帰り支度をしている。私も急いで荷物をまとめて球場を出た。Yスカウトをつかまえて早坂投手の球速を聞いた。「144キロ」。
昨年秋に捕手から投手に転向。176センチ、68キロとサイズ的には小柄だが、実際に見ると数字以上に大きく見えた。ストレートは魅力十分。スライダーの精度が上がれば、簡単には打たれないだろう。今後の成長に期待。
球場を出た私は次なる目的地・柏に移動。Yスカウトは首都大学2部リーグを見に浦安へ行くという。ちょっと心が動いたが初志貫徹。柏の葉公園野球場で中央学院-千葉黎明を見ることにした。
球場前からシャトルバスで五井駅へ。Yスカウト、阪神のHスカウトも同じバスに乗ってきた。
五井から球場最寄りの柏の葉キャンパス駅までは電車を乗り継いで約1時間半。果たして間に合うのか。JRを乗り継いで南流山へ。ここでつくばエクスプレスに乗り換え柏の葉キャンパスで下車。バスで球場へ向かった。
12時40分に到着。スコアボードを見ると6回途中だった。何とか間に合った。
中央学院、千葉黎明ともに好投手がいるという。マウンドを見ると千葉黎明のエース青木貴弘投手。ところがいきなり強烈な投手ライナーが足に当たり降板してしまうアクシデント。残念ながら青木投手はほとんど見ることができず。
試合は強風による砂嵐で何度も中断。そんな中、快投を演じたのが中央学院の背番号10、村田次郎投手だった。
彼の投球を見たのは7回からだったが、3イニングで7奪三振。試合は中央学院が5-1で勝ったが、村田投手は15三振を奪って4安打1失点完投。ガッチリとした体から威力十分の直球、切れ味鋭いスライダーを投げ込み相手打線を圧倒した。3イニングしか見られなかったが、それで十分。後日、中央学院は準決勝で木更津総合に1-2で敗れ関東大会出場を逃した。村田投手は8回を投げ8安打2失点(自責0)で7三振を奪った。春の快投でドラフト候補に浮上し、夏の千葉大会でも注目されるのではないか。
試合終了が13時39分。さあ、どうするか。西船橋においしい煮込みを出す居酒屋さんがある。寄っていくか、と思ってスマホで調べたら16時開店。あきらめて自宅に直帰することにした。バス、電車を乗り継いで16時に帰宅。試合を見た時間は2時間弱。約8時間を移動に費やし1日が終わった。
【5月3日】
今度は茨城に好投手がいると聞いて春季大会が行われている土浦へ。お目当ては霞ケ浦の木村優人投手。午前10時の試合開始のため7時に自宅を出発。東横線、日比谷線、千代田線、JR常磐線を乗り継いで土浦へ。球場は駅から徒歩10分もかからない。電車の乗車時間は長くても最寄り駅から近い球場は本当にありがたい。
この日はインドから3月に数年ぶりに帰国した友人のYさんと観戦。Yさんは私よりひと足先に球場に到着。スタンドで待つYさんに駅売店にあった「れんこんおかき」を土産に買った。準決勝の好カード、連休中とあって球場は満員。外野芝生席も開放された。
午前10時にプレーボール。木村投手に注目していたが、土浦日大の小森勇凛投手も好投手だった。初回から140キロ台中盤の速球を投げ込みスタンドを沸かせた。
そして1回裏、木村投手が登板。こちらも140キロ台の速球を投げ込んで早くも投手戦の様相。高校野球でこれだけレベルの高い投手の投げ合いは甲子園でもあまりない。茨城、恐るべし。
先制したのは土浦日大。ヒット、振り逃げ、記録に表れないミスなども絡んで犠牲フライで1点を奪った。
結局、これが決勝点になった。6回、木村投手が空振りを奪ったストレートが150キロをマーク。スコアボードに「150」が表示されると球場がどよめいた。右打者の外角に決まる直球が素晴らしい。スライダーや鋭く落ちる変化球もキレ味十分で、これはいい物を見せてもらった。一方の小森投手も149キロをマーク。試合は1-0で土浦日大が勝った。奪三振は木村投手が10、小森投手が11(9回途中で降板)。素晴らしい投手戦だった。
木村投手は打っても3番。この日は4打数1安打。右投げ左打ちの二刀流といえば大谷翔平選手。184センチ、76キロ。手足長くスラリとした体型。打撃はミート力にすぐれ凡打もしっかりとボールを捉えていた。パワーを付ければ大谷のような選手になるのも夢ではないだろう。「大谷翔平2世」と呼ぶにはまだ早いかもしれない。それでも魅力十分な素材。夏が過ぎて秋のドラフトで主役の1人になっているかもしれない。
第2試合は常総学院-常磐大高。途中まで観戦して席を立った。もう一つの大事なミッションを果たすためだ。
土浦駅に隣接する市役所ビル地下1階にある「久月」で「レンコンどら焼」をゲットしなければならない。実は数年前にお土産に買って帰ったところ家族に大好評。今回もリクエストされた。
ただし、いつも店にあるわけではない。昨秋の関東大会で土浦を訪れた際にも行ってみたがなかった。今回、試合前にゲットしようと思ったがまだ開店前。早めに行かないと売り切れるかもしれないと、第2試合は「レンコンどら焼」のことが気になって仕方がない。Yさんにアイコンタクトすると「出ましょう」ということで土浦駅に向かった。
店に到着。さっと店内を見回ったが見つからない。店番はおばちゃん2人。「あの~、レンコンどら焼はありますか」と尋ねた。「3つありますよ」の答えにホっ。
おばちゃんによると、このお店に毎日入荷されるとは限らないという。何個、届くかも分からないそうだ。この日はこの3個だけだったそう。よくぞ、ここまで残っていてくれた。私が2個、Yさんが1個を購入。保冷剤を入れてもらい「幻の一品」をバッグにしまった。
(翌日、レンコンどら焼をいただく。名産のレンコンのスライスと白あん、生クリームがはさんであり、シャキシャキとした食感。数年前にテレビ東京の「アド街ック天国」で紹介されて有名になったという。「幻」というのは私が勝手に思っているだけでオンラインショッピングで購入できるそうだ)
無事、ミッションを果たした。そして我々は「第3試合」の会場を探して上り電車へ。「久しぶりにサイゼリヤに行きましょうか」という私の提案にインド帰りのYさんも賛同。「辛味チキンが5個から4個に減ったそうですね。確かめましょう」とYさん。スマホで店舗検索すると南千住店がヒット。南千住で下車して「第3試合」に突入した。
ますは生ビールで乾杯。前菜にYさんお気に入りの「柔らか青豆の温サラダ」と1個減った「辛味チキン」をオーダー。チキンはやはり1個減って4個。まあ、2人でシェアするにはちょうどいいか。
さらに白ワインのマグナムボトルをオーダー。Yさんいわく「1500ml入りなのでデカンタ(500mlで400円)を3つ頼むより100円お得です」。ただし「赤(ワイン)も飲みたい時はデカンタの方がいいですね」とのこと。なるほど。結局、この夜はマグナムの白を2人で1本空けた後、赤をデカンタで追加。酔っぱらい2人の「第3試合」は午後10時過ぎにゲームセット。好投手の投げ合いに始まり、幻のどら焼、サイゼリヤと続いた長い1日が終わった。







