<みやざきフェニックス・リーグ:中日4-1ロッテ>◇15日◇サンマリン

中日先発の根尾昂投手(23)が自己最長の8回を投げ、4安打8奪三振1失点と好投した。

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根尾のピッチングはとても安定していた。私が彼の課題として最も注視してきた制球が良かったことで、序盤、中盤としっかり抑えることができていた。

7回までカウント3-0となったのは1回だけ。8回は疲れが出たのか先頭打者に四球を与え、2死二塁からストレートの四球も出したが、序盤の安定感はある程度継続できる印象を受けた。

ずっと根尾のピッチングは注目してきたため、どうしても根尾には高いものを要求してしまう。自己最長の8回を投げ1失点は上々の内容、結果と言えるのだが、細部を見た時にはまだまだ成長してほしい部分が目につく。

まず、追い込んでから投げるボールはどれも力がある。これは非常にいいのだが、それに対して初球、2球目の入りのボールでややストライクを取りに行っている感じを受けた。

これからの根尾には、常に1軍主力打者を抑えることが求められる。この日のロッテ打線のようにファーム主体の打者には多少甘くても飛球に打ち取っているが、それは打者のレベルの違いもある。

スライダーも真っすぐも、簡単にストライクを取りに行けば、1軍では痛打される。アウトローにきっちりに制球されていれば、何も注文はないが、見ていた中ではコースはいいが、高さがベルト付近のボールが何球かあった。

その何球かも、1軍では見逃してくれない。この日はファウルや見逃してくれていたが、それこそ外国人ならば、ひと振りでスタンドに運ばれてしまう、非常に危険なボールだった。

根尾が意図して力を抜いているとは思わないが、ストライクを取りにいくボールならば、コースも高さもさらに制球しないといけない。こういう部分は、痛い目を見て、直すピッチャーもいるが、根尾には今の段階から意識して減らすことを求めたい。

この日はカーブが良かった。6球投げて5球でストライクを奪っている。初球から使ったり、1ボールからカウント球として、0-2と追い込んでから勝負球としても有効だった。アウトコースに制球されており、この点は非常に良かったと感じた。

これまでの根尾はカーブを投げた後、真っすぐの球質に影響が出ることがあったが、この日はそうした裏目に作用する場面もなかった。

それでも、カーブを投げる時にやや腕の振りが緩くなる傾向は感じた。やや極端に言えば投げる前からカーブですという予兆が見える。これも、1軍相手になれば通用しない。ほんのちょっとしたことが発端となり打ち込まれるのがプロの厳しいところ。

打ち気にはやる打者に対しては、初球からフォークやスライダーを低めに制球して打ち取っていた。一方三振を奪うフォークは確実に低く投げて空振りを奪っていた。こうした部分を見ても、先発投手として、ピッチングの内容がレベルアップしていることが伝わってくる。

来季は1軍ローテーション争いの中に割って入る。中日の先発陣はレベルは高く、顔触れも充実している。今月のドラフト次第では、ライバルも入団してくるだろう。これからの根尾も、競争に勝ち残るしかない。

ここまでは非常に順調なピッチングを見せているが、まだまだ道のりは遠い。1軍で貯金ができる先発を目指し、日々自己分析と練習あるのみ。充実の秋にしてほしい。(日刊スポーツ評論家)