京都八幡の「勝平兄弟」の夏が終わった。今春の大会から、兄の勝平駿外野手（３年）が１番、弟の勝平大内野手（２年）が２番に座り、打線をけん引してきた。しかしこの日は駿が４打数無安打。大は３打数無安打で代打を送られ、ともに快音は響かなかった。

　それぞれ小学２年、１年の時に同時に野球を始めた。弟の大は兄を「シュン」と呼び、京都八幡に進学を決めたのも、兄がいることが１つの理由だった。１年夏からレギュラーをはる兄を「すごいと思ってきた」と背中を見つめてきた。「まだ兄と一緒にやりたいと思って、絶対勝とうと思っていた」と試合後は悔しさでいっぱいだった。左翼手の駿は、三塁手の弟の背中が見える。「僕の後を追ってくれた。頼れる弟だし、来年は１発打ってほしい」と思いを託した。

　「兄弟」の高校野球は終わった。しかし、「（兄は）大学でも野球を続けていくと思うので、また追いかけていきたい。本当にかけがえのない時間でした」と大。まずは来年、兄の思いに応える夏にする。【磯綾乃】