守備のミスも救援陣が打たれたこともソラーテの打撃が吹き飛ばした。甲子園の虎党も大騒ぎだ。思わず笑いのこみ上げるようなサヨナラ勝利だ。それでも冷静になれば借金3。現実的に見ればAクラス、3位入りできるかどうかが現状、シーズンの目標になってきているのは事実だろう。
そのために巨人、DeNA、そして広島の上位チームとどう戦っていくか。そこが課題なら、それなりにシンプルなのだが話はそう簡単ではない。阪神が今季ここまでもっとも負け越しているのはどこか。
中日である。阪神より下位にいるチームにもっとも苦しめられているのだから、ややこしい。この日の劇的勝利があっても対戦成績は5勝10敗。借金5は5球団の中でワーストだ。
特に交流戦明け、球宴明けのナゴヤドームで5連敗を食らったことがイヤな流れを生んでいる。なぜ中日に勝てないのか。ヘッドコーチの清水雅治にちらりと聞いてみた。
「それが分かればねえ。でもハッキリ言えるのは打ち負けてますよね。接戦を落としている部分もあるけれど結局、打ち負け。もっと打てればそういう試合に勝てるんですけどね」
打てないから勝てない。どの球団との対戦でもそれはそうなのだろうが確かに中日には打ち負けていることが顕著だ。これまでの14試合を振り返ってみた。
試合前まで対戦打率は阪神が2割2分5厘。中日が2割7分3厘と圧倒的に負けている。試合別に見ても阪神が安打数で上回ったのは3試合だけだ。
従来のイメージで言えば打つのは巨人、DeNA、広島の上位チームだと思うかもしれない。しかし実際は違う。試合前までの数字で中日のチーム打率は巨人に次いで2位だ。打つ中日に対して打ち勝つのは難しいのだが、それができないと上位進出のチャンスは訪れないということだ。
阪神のブルペン陣はレベルが高い。しかし、それもまずは打ち勝って、得点で上回ってこそだ。この日は両軍とも15安打を放つシーソーゲーム。得点は7-6のサヨナラ勝利。やはり打たなければならないと示した試合にもなった。
この中日3連戦は高校球児に甲子園を明け渡して長期ロードに出る前、最後の甲子園3連戦だ。いわば壮行試合とも言うべき中日戦。苦手に打ち勝って、勝ち越して元気に甲子園を出ていきたい。(敬称略)






