これでエエやん。独断で言ってそんな気もする。第6戦、阪神はノイジーのソロで先制したが逆転負け。対戦成績は3勝3敗のタイとなった。戦前から「どちらが勝っても7戦までいく」という見方が多かったと思うが、その通りになった。7戦までは引き分けの設定があるので絶対に最後とは言えないが、ほぼ間違いなく、5日の第7戦で多いに盛り上がった「関西シリーズ」は決着する。

「京セラでスタートしたからな。ウチも開幕で。それで、また京セラで終わるわけやからな」。2日の第5戦に勝利した後、指揮官・岡田彰布はそう言った。甲子園での今年の戦いを勝利で終え、集大成の決戦は開幕と同じ球場になったことに感慨深そうだった。

投げる投手も開幕投手の青柳晃洋だ。これも巡り合わせだろう。順当なら第2戦に投げた西勇輝の先発も考えられたところだが岡田はこの試合で西勇をベンチ入りさせ、実際に3点ビハインドの6回から3イニングを投げた。

「勝負にいってんねん」と試合後、岡田が言った“総動員体制”で勝利はもぎとれなかったが結果としてブルペン陣を休ませることはできた。勝敗の結果は別にして、想定したリレーになったのかもしれない。

「常に、考えうる最悪の展開を想定して、試合に臨む」。岡田が過去の著書「動くが負け」の中で言い切っていることだ。相手は日本を代表する右腕・山本由伸。「そんなええとは思わへん」とシリーズ前に岡田が話し、第1戦を取ったのだが、それは味方打線が萎縮させないようにするための心理作戦だったことも明かしている。

冷静に考え「由伸相手に連勝」と簡単に思う方に無理があるかもしれない。もっと言えば、ここで勝てないことも岡田の想定の中にはあったかもしれない。

どうしても思い出すのは03年である。闘将・星野仙一の下、今回と同じ「18年ぶりリーグ制覇」を果たし、ダイエーとの死闘に臨んだシリーズ。阪神が王手をかけた第6戦に阪神は「1-5」で敗れた。くしくもこの日と同じスコアだ。そして20年前は7戦も落とした。だが今回の方が、迫力はともかく、しつこさはあるような気はする。

03年と今回と同じ南海との関西決戦だった64年も6、7戦に負け、涙をのんでいる。「三度目の正直か」「二度あることは三度ある」か。結果はどうだ。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)

オリックス対阪神 4回表阪神2死一、三塁、近本の右飛の判定にリクエストをするもジャッジは変わらずベンチで渋い表情を見せる岡田監督(中央)(撮影・菅敏)
オリックス対阪神 4回表阪神2死一、三塁、近本の右飛の判定にリクエストをするもジャッジは変わらずベンチで渋い表情を見せる岡田監督(中央)(撮影・菅敏)
喜ぶダイエーナインを尻目にそそくさと引き揚げる阪神・星野仙一監督(中奥)(2003年10月27日撮影)
喜ぶダイエーナインを尻目にそそくさと引き揚げる阪神・星野仙一監督(中奥)(2003年10月27日撮影)