八戸学院光星(青森)野球部にこの春、同校2人目の台湾人留学生が入学した。名前は潘亮銘。春の県大会メンバーは外れたが、1年生にしてすでに最速140キロをマークしている期待の長身右腕だ。しかもかなりのイケメンという。いてもたってもいられず、八戸の寮にいる潘投手を直撃してきた。

 確かに…。仲井宗基監督(45)が「めっちゃイケメンやで」と話していた通り、寮で待っていた潘投手は芸能人でいえば俳優の坂口憲二か韓流スター、チャン・グンソク似の男前だった。今年卒業した、同じく台湾生まれの先輩、蔡鉦宇内野手(現拓大)を追って八戸に来たのは2月。まだ数カ月にもかかわらず、日本語ですらすらと質問に答えてくれた。

 潘 昨年の6月から、日本語の練習をしていました。小学生の頃からテレビで甲子園を見ていました。夢は甲子園に出ることです。

 ルックスだけでなく、実力も十分だ。180センチから投げ降ろす直球は最速140キロ。スライダー、カーブ、スプリット、フォークと多彩な変化球を持ち合わせる。中学時代には、台湾に訪れた中学日本代表の「和製ベーブルース」こと清宮幸太郎(早実1年)とも対戦。同学年のライバルを三振で打ち取った。「僕のインコースは誰にも打たれません」と性格も勝ち気だ。

 ホームシックになることもあるが、監督や仲間に支えられているという。

 潘 (主将の)沢田(俊一)さんや、みなさんが優しい。仲井監督には「今はオレが潘のお父さん。ここは家族だ」と言ってもらいました。

 光星は100人を超える大所帯。まだベンチ入りはかなわないが「夏が終わったらメンバーに入りたい」と話す。

 潘 甲子園で大阪桐蔭と戦いたいし、150キロも出したい。日本のプロ野球も目指したいです。

 大きな夢を胸に、日本での挑戦が始まった。【高場泉穂】

 ◆潘亮銘(はん・りょうめい)1999年3月23日、台湾・台北市生まれ。東園小5年から硬式野球を始め、以来投手。右投げ右打ち。180センチ、74キロ。血液型O。家族は両親、姉2人。好きな食べ物は台湾料理の牛肉麺。