2年前の全国王者で今大会第1シードの前橋育英が、まさかの初戦敗退を喫した。エース久保田倫太郎投手(3年)が7回7四球と制球が定まらずに自滅。3回裏には3連続四球で招いた2死満塁のピンチから、左中間を破る走者一掃の適時三塁打で逆転された。荒井直樹監督(50)が「あれほど(四球が)多いのは今までなかった」と振り返る通りの大乱調だった。

 打線は11安打を放つも樹徳の投手リレーの前に抑えられ、3-5で敗れた。飯塚稜二郎主将は「春優勝したというプレッシャーがあって、硬いプレーが出てしまった」と涙を流した。全失点に四球が絡んだ久保田は「緊張もあったし、左足の我慢ができていなくて体が開いてしまい、高めに浮いてボールになってしまった。チームに迷惑をかけた」と声を絞り出した。