前オリックス2軍監督である岡本哲司監督(55)が率いる初出場の和歌山南陵が、2年連続甲子園出場を目指す智弁和歌山に敗れた。7回表には一時、逆転するなど善戦した。

 今年創立されたため全員1年で試合に臨んだ和歌山南陵は、先発の水原伶投手(1年)が6回3安打1失点の好投を見せた。

 0-1で迎えた7回2死満塁で代打で登場した奴田幸希(1年)に岡本監督が指示をした。「初球のスイング見て当たりそうじゃなかったから、バットを短くもてとサインを出した」。バットを短く持ち直した奴田はショートに打ち返した。その打球が相手失策を誘い、2人が生還して一時勝ち越した。

 しかし、昨年の甲子園出場校・智弁和歌山の打線に火がつき逆転負け。岡本監督は「逆転したが、最後は力で押された。なかなかうまいこといかないね」と苦笑い。「一生懸命やる、かわいい子たちだから、なんとか甲子園に連れて行きたい」。選手全員が1年生。来年、再来年の夏に照準を切り替えていた。