「清宮フィーバー」が、高校野球では異例のナイター決勝戦を実現させる。東京都高校野球連盟は16日、春季東京大会の決勝戦を27日の午後6時から神宮で実施すると発表した。23日の午前11時から神宮第2で行われる予定だったが、準決勝にセンバツ出場の清宮幸太郎内野手(3年)擁する早実と日大三、さらに名門の帝京、国士舘が残った。注目度も高く、収容人数5632人の神宮第2ではあふれ返るとみられ、収容人数3万1828人の神宮に変更された。

<清宮の影響力>

 ◆宿舎変更 15年夏の甲子園出場時、当初宿泊予定だった兵庫県西宮市内の宿舎では徒歩での球場入りとなるため、警備上の理由で変更された。開幕直前の宿舎変更は初のケース。

 ◆観衆 過去の甲子園出場7試合のうち5試合は4万人以上。昨夏の西東京大会準々決勝(対八王子学園八王子)では神宮球場に2万3000人を集め、外野席開放。通常は球場周辺で行うウオームアップを神宮室内に変更した。2万人を集めた秋の決勝(対日大三)では、当日券を求めて約2000人が大行列。

 ◆前売り 今夏の東、西東京大会では来場者の安全を確保するため、準決勝、決勝の前売り券を販売する方向で調整中。

 ◆経済効果34億円 関大の宮本勝浩名誉教授は昨年7月、早実が甲子園に出場して8強入りした場合は約34億円がプラスされると発表。今春のセンバツ開幕前にも、早実が4強入りすれば清宮がもたらす経済効果は約34億円と試算した。