来春センバツで試合の早期決着を促すタイブレーク方式が導入されることが13日、濃厚となった。この日、日本高野連は大阪市内で技術・振興委員会を開き、来春センバツから同方式を導入する方向で意見がまとまった。竹中雅彦事務局長は「全国大会でのタイブレーク導入はやむを得ないという意見が大勢を占めた」と説明した。

 日本高野連は、5月に各都道府県連盟にタイブレークに関するアンケートを実施。47連盟のうち「おおむね賛成」が38連盟、「時期尚早」が2連盟、「回答なし」が7連盟だった。今春センバツで、春夏通じて初の1大会で2試合が延長15回引き分け再試合となったことを機に、議論の熱が高まっていた。

 WBCなどの国際大会に合わせて「無死一、二塁から」という状況で運用される可能性が高い。開始回については、過去5年の春夏甲子園や昨夏の全国地方大会を参考に「12回までに終了する試合が80%」とのデータが出たため、「13回」から採用する案が検討されている。

 今後は審判規則委員会などで議論され、11月の理事会で最終決定される見込み。都道府県の大会について全国大会と統一して実施するべきかに関しては、この日結論が出なかった。

 ◆タイブレーク 野球やソフトボールで試合の早期決着を目指し、延長戦で人為的に走者を置く特別ルール。社会人では都市対抗で03年から、全日本大学選手権は11年から、高校軟式は全国選手権で15年から採用。今年3月のWBCでは11回以降に実施。

 ◆延長13回以上の試合 高校野球全国大会通算5562試合(春2264試合、夏3298試合)のうち、延長13回以降に進んだのは123試合。全体の2・2%となり、97・8%は12回までに終わっている。最近10年(08~17年)に限れば13回以上は760試合中10試合(1・3%)。