今秋ドラフト候補の星槎国際湘南(神奈川)本田仁海投手(3年)が、中2日で志願先発し、89球の省エネ投球で3安打1失点の完投勝利を飾った。前日21日は母もえみさんの誕生日で、1日遅れで白星をプレゼント。土屋恵三郎監督(63)は連投となる今日23日の日大高戦の先発にも本田を指名し、エースに勝負を託した。

 本田は試合前、土屋監督に「連投は得意です」と志願し、先発のマウンドに上がった。勝てば今日23日の日大高戦が連投となるため、土屋監督にはこの日の綾瀬戦は他の投手を先発させる構想もあったが、エースの心意気に胸を打たれ、先発を託す条件として、ロッテ涌井のような「脱力フォーム」と「省エネ投球」の2つを出した。

 本田は監督の要求を忠実に守った。9回を投げ、わずか89球。8三振を奪いながら、5回以降は全イニングをひとケタ投球数に抑えた。本田は「準決勝、決勝が連戦。そういう部分でも、球数を少なく投げられたのは収穫」と強調。「(体に)いい張りがあって、投げやすいです」と連投に自信を示し、土屋監督も「明日も本田です。公表します」と明言した。

 新スタイルで、プロのスカウト陣の評価も上げた。初回に連打で先制された後、最速147キロを記録した直球よりも、スライダー、カーブと変化球を効果的に使う投球を意識。「タイミングを外そうと思った」と投球センスも光った。4球団が視察する中、ロッテ井辺スカウトは「2回以降、投球が変わった。それが彼のセンス」と評価した。

 前日21日が誕生日の母もえみさんに、1日遅れで白星をプレゼントした。前日は「おめでとう。明日は試合だから頑張るよ」と連絡。女手一つで育ててくれた母のために、全体練習は投手の練習に専念する男が2安打2打点とバットでも活躍した。「今日は勝利をプレゼントしたかったので、気持ちが入った」。試合後、笑顔で握手した母を「最高のプレゼントです」と感激させた。【久保賢吾】