彦根東(滋賀)がサヨナラ逆転勝ちで、甲子園初白星をあげた。

 4-5で迎えた9回。代打の松井拓真投手(3年)の内野安打から1死一、三塁の好機をつくり、三ゴロの間に生還し5-5の同点に。なおも2死二塁から四球、最後は4番岩本道徳内野手(3年)の右前適時打でサヨナラの走者が生還した。

 この日全打席まで4打数無安打だった岩本は「同点だったので、凡退しても次の回があると思って、思い切って振れた」とフルスイングでサヨナラ勝ちを決めた。村中隆之監督(49)も「『頼むから』と見守るしかなかった」と祈る気持ちで見守っていた。

 劇的な結末で手に入れた甲子園初勝利。岩本は「今度はスタンドの皆さんが安心できるようにしたい」と笑った。赤い帽子、赤いTシャツ、赤いタオル、赤いうちわと「赤備え」の応援団に次は2勝目を届けるつもりだ。