横浜・増田は、笑顔で甲子園を去った。2点差の9回2死、秀岳館・田浦の変化球を打ち上げ、左飛でゲームセット。「勝っても、負けても、笑顔を貫くと決めていたので。宿舎に帰って、泣きたいと思います」と笑った。投手陣が6点を奪われ、川端、田浦の148キロ左腕コンビの前に4得点。毎イニング、守備の前に中堅バックスクリーンに頭を下げ「甲子園の神様に好かれれば」と願った夏は1回戦で終わった。

 今秋ドラフト候補の片りんは示した。5回、先頭で川端の142キロ直球を中前へ。二進後に三盗を決め、福永の犠飛でチーム初得点を記録した。神奈川大会決勝戦では、県新記録の4試合連続アーチ。甲子園での5試合連続は逃したが、視察したロッテ林球団本部長からは「スケールの大きさを感じる」と評価された。増田は「(進路は)プロ1本で。小さい子供に夢を与えられる選手になりたいです」と夢を描いた。【久保賢吾】

 ◆最少残塁0 横浜が記録。02年明徳義塾(対常総学院)以来大会通算10度目。