初めて甲子園でタイブレークが導入されるセンバツ大会開幕まで2カ月あまり。出場が有力視される高校の監督は対応について、さまざまな考え方を示した。

 昨秋の東京大会を制した日大三の小倉全由監督は「日本伝統の高校野球のいい部分と、国際的な流れ。両方を取った形ではないか」と制度の印象を口にした。

 小倉監督は2012年の国際大会で日本代表を率い、初戦で10回からのタイブレークを戦った。13回開始であれば、最大3イニングの延長戦を戦うことになる。

 夏の甲子園で2度の全国制覇を果たしている指揮官は「12回までに決着をつけるのが大前提だ。延長戦の延長がタイブレーク」と指摘した。

 駒大苫小牧の佐々木孝介監督は、昨春の北海道大会準決勝でタイブレークを経験し、賛成の考えに変わった。無死一、二塁は攻撃側、守備側ともに多種多様なプレーへの対応が必要になる。2004年夏の初優勝時に主将を務めた青年監督は「野球の全てが詰まっている。普段から緊迫感のある練習をすることが勝利につながる」と話した。

 春夏の甲子園で歴代最多64勝を挙げている智弁和歌山の高嶋仁監督は「その場になってみないと、采配は分からない」と苦笑いする。ただ、タイブレークが適用されるケースは限定的で「9回で決着をつければいい」と明快に語った。