ジャンボが躍進誓う。昨秋中国大会ベスト4の瀬戸内(広島)が、27年ぶり3度目のセンバツ出場を決めた。第90回選抜高校野球大会(3月23日開幕、甲子園)の選考委員会が26日、大阪市内で行われ、出場36校が決定した。昨秋中国大会1回戦で1試合4本塁打を記録した4番打者の門叶(とがの)直己外野手(2年)は今冬さらなるレベルアップに取り組む。目指すは昨夏の広陵・中村奨成(広島)超え。1大会7本塁打の大目標を掲げた。

 クラスではおとなしい門叶の笑みがはじけた。瀬戸内に27年ぶりセンバツ出場をもたらしたチームメートとともに、1試合4発男の“瀬戸内のジャンボ”は喜びを爆発させた。決して目立ちたがり屋ではない。だが、野球となれば別。「野球では目立ちたいと思っているので、甲子園でも自分の得意の打撃ができたら」。聖地で大暴れする準備はできている。

 門叶の名は、昨秋中国大会で知れ渡った。1回戦の米子松陰戦で1試合4本塁打。初戦突破とともに、センバツ出場圏内へチームを勢いづかせた。本塁打に強いこだわりを持つ。昨夏甲子園で1大会6本塁打を記録した同じ広島の広陵・中村(のち広島入団)の活躍を意識する。「同じ広島の打者として僕も負けられない。広島の打者は中村奨成だけじゃないというのを見せたい」。最初はセンバツ記録の1大会3本塁打を目標としたが、報道陣から春夏最高記録を聞くと「(新記録の)7本」と上方修正。スラッガーとしてのプライドをのぞかせた。

 昨秋から一気に増した注目度にも、慢心することはない。課題だった逆方向への打撃に取り組み「打撃に関しては誰よりもやった。ポイントさえ合えば、ボールは飛んでくれる」と打撃の幅を広げた。1食白米3杯など食事を増やし、体重は95キロに増量。ウエートトレーニングにも力を入れ、特に前腕のトレーニングを増やしスイング時の力強いリストターンを求めた。長谷川義法監督(49)の「メンタルが強いタイプではないので、スタッフ全員で厳しく指導に当たった」というサポートも成長を後押しした。

 創部100年の節目の年につかんだ甲子園の切符。「注目されているので、恥じることないプレーをしないといけない」。フルスイングを身上とする“瀬戸内のジャンボ”が聖地に舞い降りる。【前原淳】

 ◆門叶直己(とがの・なおき)2000年(平12)8月11日生まれ、広島県出身。吉島小5年のときに吉島体協少年ソフトボールクラブでソフトボールを始める。吉島中では軟式野球部に所属。瀬戸内進学後、2年夏から4番を務める。昨秋中国大会1回戦の米子松蔭戦では1試合4本塁打(6打数5安打9打点)を記録した。高校通算21本塁打。憧れの選手はソフトバンク柳田。183センチ、95キロ。右投げ右打ち。家族は父、母、妹2人、弟。