中央学院(千葉)の「二刀流」大谷拓海(3年)が「1番投手」で先発出場した。9回裏、逆転3ランを浴びサヨナラ負けした。

 1回表、マウンドより先に左打席へ。カウント3-1からの5球目、明徳義塾・市川の145キロ内角直球に詰まりながらも右前安打を放ち出塁した。

 高校通算本塁打は25本。昨秋の明治神宮大会でも明徳義塾と対戦。敗れはしたが同じ市川から左翼へ本塁打を放っている。大谷は送りバントで二進したが後続が倒れ先制のホームは踏めなかった。

 1回裏のマウンドでは四球と自らの野選などから3失点。

 3回の第2打席は140キロ直球を打ち上げ一飛に倒れた。

 5回の第3打席は2死二塁。143キロ内角直球に手が出ず見逃し三振。

 8回の第4打席は四球。そこから2、3番が連続死球で満塁とし4番高鹿の2点適時打で3-3の同点。その後2点を勝ち越し、5-3で8回裏に入った。

 8回裏、大谷は1点を失い5-4に。

 9回の第5打席は126キロのスライダーを捉えたが中飛だった。

 9回裏2死一、二塁から4番谷合にバックスクリーンへ逆転サヨナラ3ランを打たれ、敗れた。

 プロ野球では日本ハム時代の大谷翔平(現エンゼルス)が16年7月3日のソフトバンク戦に「1番投手」で出場。プロ野球史上初となる投手の先頭打者アーチを放った。1回表の第1打席に初球を右中間席へたたき込んだ。投げても8回5安打10奪三振で無失点に抑え勝利投手となった。

 「1番投手」で先発出場は44年8月14日山田(阪急)71年8月22日外山(ヤクルト)に次いで45年ぶり3人目。山田は3安打を放って完封勝ちしたが、先頭打者弾に限らず1番で本塁打を打った投手は大谷が初めてだった。