春夏通じて初となる1日2本のサヨナラ本塁打が飛び出した。初出場の日本航空石川は明徳義塾(高知)に3-1で逆転サヨナラ勝ち。1点を追う9回に原田竜聖外野手(3年)が左越え3ランを放ち、優勝候補を撃破した。創成館(長崎)は、今大会初の延長となった10回に松山隆一外野手(3年)がソロを放ち智弁学園(奈良)に2-1でサヨナラ勝ち。智弁和歌山は毎回の14安打を浴びせて国学院栃木を下し、それぞれ8強入りした。

 大会第8日は1日2本のサヨナラ本塁打が飛び出した。1日2本は春夏を通じて史上初めて。第3日の谷合(明徳義塾)を含め、1大会3本のサヨナラ本塁打、1大会2本の逆転サヨナラ本塁打も春夏を通じて初めてとなった。原田(日本航空石川)のように完封を阻止するサヨナラ弾はセンバツ史上初。

 明徳義塾は春夏で初めて同一大会でサヨナラ本塁打を打ち、打たれた。馬淵監督は98年夏、開幕戦で桐生第一にサヨナラ勝ちし、準決勝では松坂の横浜に8回表まで6点リードしながら逆転サヨナラ負けしている。監督として歴代3位の甲子園出場32度目ともなれば、いろいろ経験するものだ。【織田健途】

 ◆サヨナラ本塁打 日本航空石川・原田、創成館・松山が記録。大会通算19、20本目。原田が放った逆転サヨナラ本塁打は今大会の谷合(明徳義塾)以来、史上5本目。