創成館(長崎)が悲劇のサヨナラ負けに涙した。9回に2点リードを追いつかれ2試合連続の延長戦へ。10回に1点を勝ち越したが、その裏に2点を奪われての悲劇だった。10回2死一、二塁で左越えの2点サヨナラ二塁打を浴びた4番手の酒井駿輔投手(3年)はカウント1-2から「一番自信があった」というチェンジアップを外角に投げたが打ち返されて号泣した。「逃げ切れると思っていた」。あとアウト1つから一瞬に敗れたことに悔しさをにじませた。

 稙田龍生監督(54)も「継投が後手に回ってしまった。相手の打線が上でした」と4人の投手の継投も実らず肩を落とした。

 打線は甲子園で力を出し切った。智弁和歌山の14安打を上回る16安打をマーク。長崎県勢として、広島の今村を擁してセンバツ優勝した09年の清峰以来のベスト4まであと1歩だった。峯圭汰主将(3年)は「甲子園は何があるか分からない。(中盤まで)自分たちのペースだったけど、最後の粘りが足りなかった」と肩を落としたが、昨年秋の明治神宮大会で大阪桐蔭を破って準優勝した実力はいかんなく発揮した。夏こそは快進撃を続ける。