東北が20安打15得点の猛攻で古川学園に圧勝し、2年連続25度目の優勝を果たした。1点を追う5回無死一塁で1番杉沢龍内野手(3年)が右越えに逆転2点本塁打を放った。これで打線が勢いづき、さらに2死から4連打で3点を加えるビッグイニングとなった。

 5回、2ストライクと追い込まれてから直球をフルスイング。「コースは覚えていない」という集中力で振り切った打球は右翼スタンドに吸い込まれた。「監督から打てというサインをもらったので思い切った。試合の流れを変えられてうれしい」と高校通算33本目のアーチを喜んだ。

 今春の中部地区大会は決勝で仙台三に惜敗。県大会2回戦の仙台商戦は延長12回の末に辛勝し、柴田との準決勝は9回に逆転勝ちと、苦しみながら決勝に駒を進めた。「圧勝がなくてもどかしかった。柴田戦後、守りからリズムに乗ろうとチームで意識した」。それが奏功し、この日は無失策。「守備が良かったので攻撃で気持ちが乗った。東北大会でも守り勝ちたい」と声を弾ませた。【神稔典】