星槎国際湘南が、接戦をものにしてY校こと横浜商を破り、ベスト8に進出した。

 9回2死走者なし、最後の打者を三塁ゴロに仕留めると、左腕・石橋颯太投手(3年)は、両手を突き上げ雄たけびをあげた。9回4安打1四球、11奪三振。「公式戦では初めて。最後まで投げきってやろうと思っていました」と話す完封勝利だった。

 7年目の新しいチームが、明治29年創部のY校に挑み、勝った。土屋恵三郎監督(64)は「100回大会ってことで、自分が現役のころもY校と闘ったし、(元監督の)古屋先生とも闘ったし、そういうことを思い出して、非常に楽しかった。123年目、素晴らしい歴史のチームに挑戦できたことも良かったし、子供たちが頑張ってくれたことも良かった。伝統校はすごいね。今日は、向こうの応援団を盛り上げないようにしようとしたんだ。あそこと横浜だけは、応援団を盛り上げちゃダメなんだよ。盛り上げさせないで、しのいでしのいで、先に点を取っちゃおうとね」と、満員のスタンドに伝統校の底力を痛感していた。そんな中で石橋が好投。「去年は本田(現オリックス)の陰に隠れて、あんまり良い成績を残せなかった。今日がいい成長の機会だよと言って送り出した。7年目の学校ですが、こうやっていけば伝統校にも立ち向かっていける」と、左腕を褒めたたえた。

 次戦は春に敗れた金沢が相手。土屋監督は「Y校の分まで頑張らないとダメだよ。春の屈辱もあるし、もう1度気を引き締めてね」と話した。