近大付(南大阪)がプロ注目エース大石晨慈(しんじ)投手(3年)の完封で、10年ぶり5度目の夏切符をつかみ取った。大石は「相手は振ってくる打線。今日は打たせて取ることを意識した」との言葉通り、何度も得点圏に走者を背負ったが、決定打を許さず。味方が初回に挙げた2点を、8安打されながらも無失点の快投で守りきった。

 1年からエースを託された大石だが、夏は2年連続で初戦負けを喫していた。「その悔しさをしっかり持ってやってきたことが今年につながった」と雪辱を果たした。藤本博国監督(48)も「今年は何とかしたかった。勝ててほっとした」と感無量の様子だった。

 ◆近大付 1939年(昭14)に私立校として創立。生徒数は2764人(女子1090人)。野球部創部は46年。部員56人。甲子園出場は春7度、夏は10年ぶり5度目。主なOBは元DeNAの金城龍彦(現巨人2軍コーチ)、水泳の入江陵介ら。所在地は東大阪市若江西新町5の3の1。中川京一校長。

◆Vへの足跡◆   

1回戦4―1狭山

2回戦9―1大塚

3回戦12―0貝塚南

4回戦8―2岸和田

準々決勝11―3三国丘

準決勝4―2大体大浪商

決勝2―0大商大堺